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知塾は葛飾区の南水元や西水元、東水元、東金町地区を中心とした、小学生、中学生、高校生の学力を上げるために取り組んでいます。

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レポート『塾の選び方と授業内容について』



このレポートの中では、塾選びの参考になる事柄と勉強ができるようになる授業について書いてまいります。できるだけ客観的に進めてまいりますので、塾選びの際にお役立て下さい。
                              
 
 塾選びに頭を悩ませている親御さんは大勢いらっしゃいます。知塾を設立するまで、多くのお母様、お父様、生徒ご本人からお話を伺ってまいりましたが、自信を持って「塾はこういう理由で決めました」という方は少なかったように思います。多くの方は「どこの塾に行けばいいのか分からないわ」「どこも似たり寄ったりに見えるし」「でも、もう時間もないし決めなくちゃ」ということで、体験授業を受けて、または何人かの知り合いの方々のお話から判断し、お子様の意見も汲み取って、実際に塾を決めてらっしゃいました。そして一旦入塾しましたら、お子様が嫌がるとか成績が下降気味でない限り、そのまま続けて通われるケースが多い、というのが実際のところでした。
 
 では、一般的にお母様、お父様が考えられる塾選びの基準とは何か、を以下に挙げて内容を考えてみましょう。
 

  1. 成績が上がる塾か。
  2. 集団塾か個別塾か
  3. 料金が高いか安いか
  4. 通いやすいか


 

  「成績が上がる塾か」

  一番肝心なところですが、予測しづらく「実際のところは入ってみないと分からない」のが実情です。「お友達が入って成績が上がったから」といってもお友達とご本人は別なことも多く、高い確率で上がるとは言えません。「塾は先生で決まる」と言われたりもしますが、やはり優秀な先生に教われば成績は上がります。優秀な先生とは、その教科の内容と教え方を熟知し、進捗管理ができ、子供の性格に合わせた授業を行なうことができる先生です。程度の差はあれ、成績は確実に上がっていくと言えます。現実にそのような先生は大手集団塾でも少なく、上位クラスの担当講師の一部と見ていいと思います。ただ、先生が優秀でなくても、塾に通うことで勉強を継続的に行なうことになりますので、ある程度の成績向上が認められることが多いと言えます。それでも客観的に見て、「塾に通って、成績が1年前、2年前より確実に上がっている」と言い切れる生徒さんは半分もいないのではないでしょうか。逆に言えば、みんなも勉強しているので、普通に勉強しているだけでは成績を上げるのは難しいということです。


 塾サイドとして成績を上げるためには①質の高い授業(広範囲の知識、ポイントを絞りシンプル化された内容、流れのよさ等)、生徒の学力的特徴・性格に合わせて柔軟に教え方を変えていく指導技術、勉強方法そのものの指導、生徒の勉強の進捗管理、の4点が必要と言えます。ここを押さえている担任の先生(室長ではありません。室長にそこまで望むのは酷です)が指導した場合は、長期的に見て上下幅はありましょうが、成績は右上がりに進んでいくことでしょう。ただ、これも生徒本人の能力・努力が大きく影響しますので、個人差はかなり出ます。それができる担当の先生は、やはりアルバイトの先生では難しく、通常専門に従事している人の方が確率的には多いと言えます。同じ実力の先生であったとしても、自分の勉強時間や準備にかけられる時間が違いますので、それだけ専属の先生の方がいい内容の授業ができ、進捗管理も丁寧にできることになります。

 余談的になりますが、知塾には他塾から移籍してくる生徒が毎年若干名います。東京東部にあるほぼすべての大手塾から来ていましたが、その理由を聞いてみると、「授業が分かりにくい」「成績が上がらない」という理由のほかに「先生がある生徒たちを贔屓している」「すぐ怒る」「馬鹿にする」といった成績とは関係ないところで嫌になったという生徒たちが一定数いました。年齢的に若い先生に多いようですが、人生経験が少ないために好き嫌いが出やすいのだろうとは思います。そんなことで勉強に支障が出る状況をつくってしまうのは残念ではありますが、学校を始め、多くの教育機関、さらには企業においても散見されることではあります。

  

「集団塾か個別塾か」

 集団塾は56名のクラスもあれば50名以上のクラスもあったりと幅があります。みんなと競争しながら勉強するのが好きというお子様には向いています。大手であれば、成績が上位の場合や自分でどんどん勉強して、分からないことも先生に授業中や終わったあとに聞いて、疑問点をつぶしていけるという生徒さんの場合はかなりいいのではないでしょうか。ただ、集団塾の場合、クラス編成でかなり細かく分けているところでないと、学校と同じようになり、学習効果は薄くなります。私の経験から言いますと、その科目の偏差値で「5」違うと一緒に教えるが難しくなり、「10」違うと知識量や理解力の差が大きすぎ、ある解説について「簡単すぎる」と思う生徒と「難しい」と思う生徒が出てきてかなり教えにくくなります。逆に偏差値で「23」程度にまとまっているとかなりいいペースで進められますので、個別塾と大差がないような感じまでいきます。また、成績の上がり具合から考えて、中位以下成績、特に偏差値50以下の生徒さんの場合は細かく教えてくれる人が必要なケースが大半なので、個別塾の方が大体向いていると言えます。
 その個別指導塾ですが、通常は先生1人が生徒さん1人~3人に教えるスタイルで、集団塾と違って、自分が分からないと思う所をすぐ聞けて教えてくれるので、勉強が苦手なお子様も一つひとつ勉強を進められるメリットがあります。難点は、よく勉強しておられる先生もいらっしゃいますが、先生のほとんどが大学生や主婦の方々などのアルバイトであるため、
教える科目知識や授業技術の質・量ともにそれほどでもないこと、生徒各人の勉強の進捗管理に慣れておらず(時間給なので、そこまでは手当てが出ず対応しにくい)、授業の中で次々に発見される苦手箇所(手を打たないとそのまま知識の空白となってしまう)に対応した授業内容・カリキュラムの修正ができず仕舞いとなるということが挙げられます。各教室の室長さんも頑張って見られていると思いますが、直接教えていないため大まかなことまでしか把握できていないのが現実です。また、先生によっては「教えすぎてしまう」ケースも見られます。そのさじ加減はやや難しく、生徒本人もその弊害に気づかないことが多いように思います。担任の先生が大学生の場合、上記の問題点の他に、馴れ合いの危険性はありますが、年齢がお子様と近いのでお兄さんお姉さん的な感じで親しみやすく、生徒さんは通いやすいと思います。個別塾での成績の推移は一般的に見て、集団塾と似たような結果だと思います。
 あと、個別塾の場合は「先生との相性が大きい」とも言われますが、先生が不用意な言葉をお子様に投げ掛けない限りは「相性が・・」とお子様が言うことあまりないと思います。



「料金が安いか高いか」

 料金は安いことに越したことはありません。「他にもいろいろかかるので、あまり塾にお金をかけてられない」というご家庭は多いと思います。実際にたくさんお金をかければ必ず成績が上がる、という訳でもありません。では、実際に「授業料が安くて、いい講師がいる塾」があるかと冷静に考えてみますと、あまりないのではないでしょうか。やはり、いい講師はそれなりの給与を出せる塾(授業料が高い塾)で採用されますし、もし授業前 後の準備時間の給与分まで先生に支払った場合は、授業料に反映せざるを得なくなります。つまり安さだけで決めてしまいますと、「安物買いの・・・」になりかねません。
アルバイト講師の事前準備と進捗管理の時間まで給与を支払っているという塾は少なく、ある有名な個別指導塾のように高い授業料を頂いているにもかかわらず、アルバイト講師にはそれがほぼ反映されていない状況ではいい人材が集まりにくいのです。


 少し長い目で見て、お金は何とか取り返しがついても、お子様の時間は戻ってくることはありません。受験は時間との戦いという側面が大きく、無駄な時間をかけてはいられないという事実も考慮して決める必要があります。
 また、月々の授業料の他に夏期講習や冬期講習等が通常かかってきます。知塾では希望される方だけに講習を行なっておりますが、一般的には集団塾であれ個別塾であれ、ほぼ生徒全員が半強制的にいくつかの講習を受ける形になっています。金額面では、例えば中学3年生ですと、一般的な個別塾の場合、夏期講習で普通10万円~30万円はかかります。高いですが、生徒の現状を正確に分析し、適切な問題の質と量、指導技術、進捗管理をしてくれる担任の先生がいるのであれば、高い効果が期待できます。集団塾(予備校)は数万円から講習がありますが、授業内容が個別の学力に対応したレベルで構成されてはいないので、問題のレベルや種類が生徒に合っているとは言えない場合が多くなります。一部の塾を除いて数クラスしかない為です。

結論としては料金の安い高いだけで判断せず、お子様の状況を鑑み、金額に見合った成果を得られる可能性が高いかどうかを考えることと、単月ではなく、入塾金や諸費用、講習代等も含めた年間の費用の概算を比較すること、の2点でお考えになられるのが、料金面での賢明な判断の仕方だと言えます。

 

「通いやすさ」について

 通常は、通塾時間・安全性・交通費・送り迎え等を考えると近い塾にされるのが適切かと思います。中には「知っている人がいない塾がいい」という生徒さんもいらっしゃいますので、その場合はより多く労力がかかることになりますが、多めの選択肢の中から塾を選ぶことができます。通1年、2年、それ以上の期間を通うこともありますので、お子様の体力も考えてお決め下さい
 ちなみに知塾では、同じ学校の同学年の生徒が同じコマで授業を受けることがないように配慮しています。友達同士の場合でも、できれば違ったコマで受けられる方が良いと考えています。生徒によってはまったく気にしないという人もいますが、経験上、気にする生徒の方が多いように思いますので、授業スケジュールを決める際に調整するようにしております。


 

縷々述べてまいりましたが、以上のポイントをまとめてみますと以下の通りとなります。

1)成績の上がる塾かどうかは確実に分かる手はないのが実情。やはり担任の先生と本人次第。

2)集団塾向きの生徒は、上位クラスでやっていける(偏差値で言えば55以上)生徒か、どんどん自分で質問できる生徒。

3)個別塾向きの生徒は、自分のペースで勉強を進めたい生徒や勉強が苦手な生徒。

4)費用面では、講習を含めた年間の費用で比較してみる。

5)特に理由のない限りは、長丁場なので近い塾を選ぶ方が本人と保護者の負担が少ない。

  

 参考までに、勉強で伸びる生徒の特徴について触れておきたいと思います。
 ひと言で言いますと、勉強時間が多い生徒ほど伸びていきます。当たり前といえば当たり前なことですが、厳然たる事実です。生徒たちにはよく言っていますが、学力は「能力×集中力×時間」で決まると考えています。能力は生まれもったものもありますが開発していけるものもあります。ただ、一般的にはすぐに変わるものではありませんので、短期的対応策としては①集中力を上げる、②勉強時間を増やす、の2点で進めていくこととなります。

  以前、中学2年生(女子)が初めての塾ということで、体験授業をしました。数学が苦手で、当時「割合」が本当に分からないということでしたので、授業では分かりやすいように図をいくつか描きながら教えました。その時の授業で結局、正確に理解できませんでした。やや難しい内容ではありましたが、1回の授業で大まかなところを理解させられなかったという経験は、私にとって初めてのものでしたので印象深く残っています。その生徒が数学を得意科目にし、「将来は数学の先生になる」と言うのは、わずか1年3ヶ月程後のことでした。実際にその生徒はその後、ある大学の数学科に進学しました。その生徒の数学の偏差値が42から60近くまで上がった一番の理由は、「勉強内容が分かるのが面白い」という体験をして、それを味わいたいがために長時間勉強するようになった、ということだと思います。しっかりと塾の授業を聞いて、分からない所はすぐ質問して解決し、コツコツと宿題をこなしていった結果とも言えます。先にも少し書きましたが、塾に通っている50%前後の生徒さんの偏差値(成績)が上がったり、下がったりを繰り返して結局は1年、2年前と変わらないという理由は、生徒さんが宿題をしなかったり、授業をしっかり聞いていなかったりすることにもあるのです。授業の質とその塾で指導している勉強法も原因となりえますが、宿題をしない場合には知識の定着は1ヶ月内でせいぜい3割程度にとどまることが多いことから、勉強時間の確保は必須と言えます。つまり、学力の伸びない生徒さんの特徴は「勉強時間の絶対量の少なさ」にあります。逆に言えば、そのあたりも含めて指導して見てくれる先生の場合、継続性が生命線の勉強においては、成績はおのずと上がっていくことが多くなるのです。ただ、稀に集中力が高い生徒さんの場合、勉強時間は短くても学力は上がっていきます。

 
もうひとつ教え方と勉強のきっかけについてのお話。
 もうすぐ中学3年生になるので、初めて塾に通われることになった中学2年生(男子)に数学を教えた時のこと。「苦手な単元をやろう」と私が言うと、「証明問題がぜんぜん分からないから、そこを分かるようになりたい」と言ってきました。証明問題を解く際に必要な条件とその利用法をシンプルに教えました。授業中、本人は私の目を見ながら解説を聞き、宿題(4頁)もきっちりこなしてきてくれました。暫くしてから、その生徒のお母様から伺ったのですが、その生徒が後日、学校で数学の先生に
「俺、証明できるようになったんだ」と自慢げに話したというのです。すると先生が、「じゃあ、この問題解いてみろ」とちょっと難しめの問題を出しました。その生徒は何とか解いて先生に見せたところ、結果は「正解」。先生が「おまえ、出来るようになったな。すごいな!」と褒めてくれたのです。それでその生徒はやる気が出て、苦手な英語までも勉強するようになり、その後も順調に勉強が進んでいきました。
 私自身もそうでしたが、あるきっかけがあると、勉強は面白くなり、自分で進んでするようになるものです。お話するのは若干気が引けますが、私は中学2年生の12月の期末テストで、英語が13点でした。実力テストではなく定期テストでの話です。担任の先生のせいにする訳ではないのですが、そのくらい英語が面白くなかったのです。しかし、中学校3年生になって、先生が変わったこととあるきっかけで英語が面白くなり、3年1学期の中間テストでは90点を越え、それ以降もそのレベルを維持していくことができるようになったのです。先生との出会いも大きいですし、またきっかけも大きいものです。誰にでもそのきっかけは訪れる可能性があります。しかし、いつ、どのような形で訪れるかは誰も分かりません。

 本当に授業の仕方、教え方で生徒さんの理解は大きく変わるものです。授業をする先生が「この手の問題を解く際のポイントはこれこれ」と余分なことを削ぎ落して教えられるかどうかが、勉強が苦手な生徒さんには特にそうですが、問題を解けるようになるかどうかのひとつの重要な分かれ目なのです。「先生」を長くしていても授業の研究をしていない先生、勉強し続けていない先生ですと、ポイントや共通する大まかな事柄などを絞って教えられず、全ての問題について個々に解き方を教えてしまったり、ちょっと付け加えるだけで理解が広がる知識を教えられなかったりします。結果、生徒さんは記憶しなくてはならない情報量に圧倒され、どれが重要なことなのか分からない状態や、その知識に関連する樹形図的な知識のまとまりを知らないまま、入試・試験を迎えるということになります。先生が問題の解き方を知っていることは当たり前に大事なことですが、同時に教える技術や教えるのに相応しい人格、生徒たちの気持ちまでを考えられる力が必要なのです。それが「先生の実力次第で生徒さんの伸びは決まる」という理由でもあるのです。その実力を上げるために、先生は毎日教えている科目の勉強をしつつも、世の中のことを含めた様々なことも学び、自らの言動の在り方を振り返っていかなくてはならないのです。

 繰り返しますが、先生の実力には大きな差があり、それによって授業を受ける側の知識の吸収度合と知識の質・量が大きく変わっていきます。特に英語は大きく差が出る科目と言えます。

 

最後に「授業の質の違い」を、少し英語を例にとって触れておきましょう。

 英語はイギリス・アメリカ・オーストラリアなどの母国語ですから、かなりの情報量と深みを持った科目です。覚えるのに苦労したりするのは止むを得ないと思います。それでも、色々と工夫していくことで徐々に知識量が増え、問題を解けるようになっていくことができます。それでは、どのようにすれば覚えていきやすいのかを具体的にみてみましょう。

 例えば、苦手な人が多い「前置詞」
 中学でも高校でも習う「文型」では「第3文型と第4文型の書き換え」のところで、次のような英文が出てきます。


 He gave this book to me.
 He made this cake for me.

 今、手元にある塾向けのテキスト(かなり有名な出版社)には「to forの使い分け」としてto のくる動詞かforのくる動詞かを区分して載せてあります。もし、これをこのまま使うとすると、生徒さんはtoforに対応した動詞をそれぞれに丸暗記していくしかありません。しかし、次のような解説を1~2分程することで整理しやすくなります。

to』には「くっつくイメージ」があるので、相手に届いている(渡っている、着いている)ところまでをイメージできる動詞『あげる (give)』 『教える (teach)』 『見せる (show)』などの場合には『to』を使います。「相手」が必要な動詞に使う形です。
 一方、for』はそこに向かっている(目的地的な)感じで、まだ相手には届いていないイメージがあるので、『作る (make)』や『買う (buy)』 『料理する (cook)』などで使います。「相手」がいなくても使える動詞に使う形です。 

 具体例として、toであれば、「Dance to the piano !(ピアノの合わせて踊って)」やI sent this E-mail to him.(彼にこのメールを送ったよ)」、forであれば、電車に乗ったときにアナウンスで流れる「This train is bound for Tokyo.(この電車は東京行きです)」や「Please make this cake for us.(このケーキを僕たちのために作ってちょうだい)」などを挙げると覚えやすくなります。もし中学校3年生ないしは英検3級レベルを超えている生徒さんであれば、現在完了形で出てくる「for」についても、このときに例文を用いて説明していきます。
 前置詞「to」と「for」を例にとっても、授業の仕方で暗記のしやすさが変わり、知識の広がりや体系的なつながりが作られていくことが何となくお分かりになったのではと思います。このようなことが時々の授業で行なわれ、1年、2年と時を積み重ねていくことの効果は大きく、学校のテストに表れない部分も含めて、知識量の差は大きなものとなっていきます。

  「過去形」も「ただの過去をあらわす形」と教えているだけでは、過去形の本来持っている力まで理解することはできません。補足は別途ありますが、通常、以下のように説明しています。

 過去形は『距離感』をつくるので、過去をあらわす場合に使います。これは現時点との距離感です。
 さらにこの距離感は相手との関係の距離感をあらわす場合にも使われます。これは『
Will you clean it up ? (それを掃除してくれる?Would you clean it up ?(それを掃除してくれませんか)』という丁寧な表現として使われます。
 さらに、過去形は現実との距離をあらわすときに使います。
If I had enough money , I could buy it.(もし僕が十分なお金を持っていれば、それを買えるのになぁ)』実際はそれだけのお金を持っていないという現実からの距離。仮定法と言われている表現です」

  英語は、授業の質によって同じ授業時間でも大きな開きが出やすい、という事を少しはお伝えできたかと思います。このほか、中学校で習う大きな単元だけでも、使役動詞(letmakehaveget)、不定詞と動名詞、現在完了形、助動詞(willcanmaymustshall)など解説すべきところは多々あり、高校英語でも仮定法、関係代名詞と関係副詞、助動詞、分詞、副詞、時制、接続詞、倒置、否定等々いくつもあります。国語や数学と違って、英語は普段から勉強していないとどんどん記憶が薄れていきます。また軽く扱われている単語や文法であっても、その後の長い英語の勉強を考えると、早い段階から教えた方が良いものもいくつもあります。例えば「a」や「the」の意味、be動詞の意味、「not」と「no」、「a」と複数形の違い、助動詞の使い分け、後置修飾の意味、単語の持つ複数の意味、などは多少難しいとしても、教えていった方が良いと考えています。発音・アクセントなども初期から正確に使えるように教えていった方が良いものでありますが、間違った形で教えられやすいところであります。この辺りも英語の授業には差が出やすいという理由かと思います。


 参考までに、知塾ではまったく初めて英語を勉強する生徒さんの場合、英語と日本語の語順に対する違いを理解してもらうところから始めます。同時進行で、さまざまな単語の意味の違い(someanyなど)や先の冠詞のathe、も早い段階から触れていきます。また文の形の暗記してもらったり、英語的な発音・アクセントができるように近づけていったりと、英検4級レベルまでは比較的早く進んでいくことになるでしょう。発音についてはフォニックスを使うこともあります。

同じ3級を持っていても、一つの単語や文法に対して知っている内容が、一般的な塾で普通に勉強している生徒さんとは違い、その深みの差は将来表れてくることになります。小学生の場合は少しペースを落としますが、内容的にはほぼ中学生と同様に進めます。本当に英語が苦手な生徒さん、中学3年生でsheの意味や、be動詞と一般動詞の区別が分からないレベルの生徒さんの場合、かなり頑張って頂きますが、そこから都立高校入試で50点取れるところを目標に、土台部分から一つひとつ教え、覚えていってもらいます。
 
 
目安の目標ですが、中学1年生で英検4級、中学2年生で3級から準2級、中学3年生で準2級から2級、高校生では2級から準1級の取得です。英検準2級の英文法と単語、熟語、長文読解をほぼ押さえていれば、どこの高校入試でも恐れることはありません。それだけの学力があれば、あといくらか勉強するだけで英検2級レベルになんとか手が届きます。そこから準1級までは、経験則で言いますと半年~2年かかりますが、英検は大学入試での英語試験の免除や優遇にかかわるため、できるだけ取得してもらうようにしています。そのための対策授業はかなり多めにとっています。

数学でも英語ほどの違いは出ませんが、教え方で理解に結構な開きが出ます。それは、新しく知塾に通うようになった中学生に、おうぎ形の面積の求め方や作図の仕方、因数分解の解き方など既に学校で習った単位を教えた時の反応でも分かります。よく聞くフレーズは「あ~そういうことか」「えっ、それでいいんですか?」「ようやく分かった」「簡単だったんだ・・・」などです。分かれば面白くなってきますので、勉強をするようになるきっかけになっていきます。

 

小中学生や高校生のみなさんの人生は、今後6070年と続いていくことになります。その人生を「充実感」「自信」をもって生きていくための基礎が、20代前半までで大体作られます。社会人になってから出会うことになる、公私にわたる大小様々な課題に対して、前向きに取り組んでいける心の持ち方や考え方をも作っていけるようなるために、学業や部活動、生徒会活動などを通して小さな成功体験を積んでいき、またその過程で自分という存在への理解を深めていって欲しいものと考えております。「自分の心の持ち方次第、持続する考え方次第で、未来を自分が願う方向に切り拓いていけること」を知ることができれば、本人の人生がさらに輝いていくようになることでしょう。

 

以上で本レポートは終わりです。
非常に文字の多い、長い文を終わりまでお読み頂きありがとうございました。そのお気持ちがあれば、お子様に相応しい塾を見つけられることでしょう。その塾が知塾であれば幸いです。

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